ライトノベルインフォ

オタク歴10年以上のryuhyoiが、注目の作品を紹介しつつ、備忘も兼ねたブログです。

純潔のマリア 一挙放映イベント(トークもあるよ)に行ってきました

『純潔のマリア』は、講談社good!アフタヌーン』に連載されていた漫画。

原作は石川雅之さんで、アニメは今年の冬クール2015年1月〜3月に放映されていました。

純潔のマリア VI <特装限定版> [Blu-ray]

 

今回の一挙放映は、シネマート新宿。

良く行くピカデリーや 東宝シネマズと違って、かなり小さめのシアターで、

その分、キャストの皆さんとの距離がとても近かったです。

 

このアニメ、"純潔"とか、"マリア"とか、なんか少女マンガチックなタイトルがついているし、

アニメを生で見たときには、あまり男受けするような女性キャラ、作画でないことから、

女性が多く見るアニメなのかなと思っていたのですが、

今日はオールナイトイベントということもあって、男性のお客さんがほとんどでした。 

 

まあ、一挙放映を見た後になればわかるのですが、男性向けですね、はい。

ただ、内容的には、子供でも大人でも、男性でも女性でも、老若男女に受け入れられる

とてもメッセージ性の高いアニメでした。

 

というか、小並感を言わせていただければ、

とにかくいいアニメでした。

とにかくいいアニメでした。

 

大事なことなので2回言いました。

 

とにかくいいアニメでした。

 

いや、アニメって本当に良いものですよね。

 

そんなこんなで皆さんも見てみてください。

 

ここからはネタバレを含むあらすじをば

 

ちなみに公式サイトはこちら

www.junketsu-maria.tv

 いやーさっきも書きましたけど、これほどメッセージ性の強いアニメを見たのは

何ヶ月ぶりというか、何年ぶりというか、ある意味ジブリぐらい伝えたいものが伝わってくる作品でした。

どんな形であれ、その人に感銘を与えるというか、何かを気づかせるというか。

ま、悩み多き現代の20代の若者?である私にとって何かフックがあったのでしょう。

 

そんなこんなであらすじです。

舞台は中世。主人公(メインヒロイン)は魔女。

しかし、いわゆる邪悪な魔女という感じではなく、

戦争や争いごとを嫌い、助けを求められれば誰でも助けてしまうようなお人好し。

その上、実は純潔つまり処女で、悪く言えば、少し夢見がちな思考の持ち主でした。

 

彼女は、戦端が開かれていた100年戦争に積極的に介入し、フランス軍とイギリス軍の

戦闘行為を魔女の力を使った力づくの実力行使で止めまくります。

 

そんな彼女の強い信念に裏打ちされながらも強引な行動は、次第に周囲を巻き込んでいきます。

 

土地の領主からの伝令の役割をもちつつ、実はマリアに憧れの気持ちを持つジョゼフ。

天界から彼女の行いを見守りつつ、度を超した魔術の使用を秩序を乱すものとして敵視する聖天使ミカエル。

マリアが住む森の近くの村に住み、マリアに薬をもらっている老婆とその家族たち。

地域の修道院長をしており、マリアの存在を利用しようとするベルナールや、地元の領主。

マリアの理想主義的な考え方にいらだちを感じながらも、マリアに好意的に世話を焼くビブ。

等等が登場し、彼女自身も、周囲の状況も変わっていきます。

 

まあ、結論から言うと、村の外に1人で住んでいた魔女。

己の力をたよりにし、独りよがりで恣意的に状況を動かし続けて来た彼女が、

たくさんの人とふれあい、他者の意見や考え、行動に触れることで、

自分の信念は変えないが、周囲を理解し認めることが出来るようになっていったっていうお話でしょうね。

 

最初に現れる対立軸として、マリアと、ミカエルのそれがありますが、

小難しいキリスト教的な話を抜きにすると、お互いに言っていることは平行線上、

互いに歩み寄る余地さえありません。

 

実はこれって、争いを止めたいマリアが進んで争いを起そうとしているようにも見えてしまうんですよね。

 

単純に、相手を認めなければ、相手を理解しようとしなければ、

自分が認められることだって、自分を理解してもらおうとすることだって出来ない。

では、どうすれば、相手を認め、理解しようとすることが出来るのか、

その一番手っ取り早い方法は、人やもの、万物に感謝することである。

というのがこの作品の伝えたいことなんじゃないかなと、

放映後2時間経った今は感じています。

 

正直頭が回っていないファーストインプレッションのみでの感想なので、

 

監督の谷口さんとかに、ばかかおまえ

全然違うよとか言われてしまったら、面目ないのですが……。

 

話自体は、王道というか、日本人が持っている

”中世”キリスト教”魔女”異端”裁判”等のワードを重ねあわせれば簡単に想像がつくような

試練があって、それを乗り越えたマリアとジョゼフがハッピーエンドに向かっていく

ストーリーに成っていました。

最後の方はやや出来過ぎというかくさいというか、そう言う設定でしたが、

 

アニメの物語が出来過ぎで何が悪い!

アニメの物語が出来過ぎの設定で何が悪い!

 

大事なことなので二回言いました。

 

最近のアニメって高二病チックというか、理想と現実の間の落としどころを探りがちですが、

本来、アニメは、夢を与えるものです。

だから、理想を描けば良いんです。

現実がどうあれ、理想は大切なのだから。

 

今回のこの作品はそれを如実に感じさせる作品でした。

 

まあ、西洋中世史とかの授業を大学で取っていた私にとっては、

すげーちゃんと鎧とか、それっぽくなってるし、衣類も再現度高っ!

とか思う、丁寧で世界観にのめり込みやすい描写が至る所、

それこそ1万字くらいかけるくらい色々な場所にちりばめられていたのですが、

それをここで書くのは止めにします。

 

とにかくすばらしかった!

 

皆さんも良ければ見てみてください!

 

戦争もそうですし、人と人との意見がぶつかりあったり、

平行線の議論や行いに成った時に、どうすれば人は互いに傷つけあわずに住むのかを

今一度考えさせられる作品でした。

 

二度目ですが、是非見てみてください!