漂海のレクキール☆新作ライトノベル紹介☆試し読み（３０）

毎回新シリーズライトノベルの試し読みから新作を紹介する本コーナー
今回は、このラノベをインフォします。

５月１８日発売！

メーカー希望小売価格：611円＋税

まずは、タイトルとイラストから

帆を張れ、碇を上げよ、針路は未知の最果て

　万能の源・エルにより圧倒的な文明と栄華を誇っていた世界があった。
しかし突如にしてエルが消失し、同時に陸地のほとんどが水没。かつての技術も失われ、全ての権力は唯一の陸地リエスを治める聖王家が握った。
　リエスから追われた人々は寄り集まり、『船団国家』を形成し、海で生活を送るようになる。親王派のアレム、中立派のファシェン、急進派のザレグの３国家が海上権を巡り航行していた。
　そんな中、リエスで突如政変が。聖王の弟が反旗を翻し、王位を簒奪。策略によって故郷を追われた聖王家の末姫・サリューは、父王から謎の海図を託され命からがら逃げのびる。
　その先で彼女が出会ったのは、海に生き自由と未知を求める船乗り・カーシュ。『不沈』の異名を持つ彼に、サリューはある取引を持ちかける。
「わたしを、この海図が示す場所に連れていって」
　航海へ出た二人は様々な思惑を乗り越え、人々がまだ見ぬ『新天地』への手がかりを掴むことになる。
『騙王』の秋目人がガガガ文庫に参戦！イラストは『ベン・トー』や『神殺しの英雄と七つの誓約』の柴乃櫂人！海を漂い、最果てに想いを馳せる海洋戦記ファンタジー、出航！

⇒このライトノベルのスタッツはこんな感じ

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不法船と言っているが、軍船との対立構造が描かれているので、ほぼ海賊ものかなと。ちなみに海と海賊を舞台にしたライトノベルはほぼ聞かない。漫画やアニメ、映画であれば、「ONE PIECE」や、「パイレーツ・オブ・カリビアン (カリブの海賊)」等でよく取り上げられるモチーフ。やっぱり紙のみで自由に海を駆け巡る爽快さと開放感を書くのは難しいのかも。最近では、「海賊とよばれた男上」が、あげられる。

ストーリーとしては、聖王国の亡き王の娘（ちょっと違うが高貴な女性）、無頼の不法船の船長、最果ての地の海図というキーワード。ここから導き出されるのは、「パイレーツ・オブ・カリビアン」に酷似しているように思われる。海賊、海は、なぜかラノベでは忌避されている。恐らく、このジャンルは相当の表現力と筆力が、必要なのだろう。著者の腕の見せ所かもしれない。

■総評
海を舞台にした小説。そして、英雄譚。この２つを聞いて、ワクワクしない人はいないのではないでしょうか。冒頭2,30ページでは普通に読みやすいお話でした。まだ景色や人に対する表現はあまり無かったため、大海原や、海戦、天候などでどれだけ描写できるかが、分水嶺となるでしょう。現時点で、ストーリーや設定自体は面白い小説になっていると思います。
・少年のような心を持っている人
・爽快で雄大なストーリーが好きな人
・苦しい社会生活の中で自由を欲してる人
・夢を見たい人