パンツあたためますか？☆新作ライトノベル紹介☆試し読み（８２）

毎回新シリーズライトノベルの試し読みから新作を紹介する本コーナー
今回は、このラノベ「パンツあたためますか？」をインフォします。

パンツあたためますか？

８月１日発売！
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メーカー希望小売価格：600円＋税

詳しくは公式で
パンツあたためますか？石山雄規：ライトノベル | KADOKAWA

第22回[春]スニーカー大賞《優秀賞》受賞作！

ある日俺が家に帰ると、見知らぬ美少女がパンツを握りしめていた――俺のパンツを。「わたしは、別に怪しい者ではないんです！」「じゃあなんで俺の家でパンツ漁ってんだよ」北原真央と名乗る彼女との出会い以降、憧れの桃花先輩からデートに誘われたり、初恋の人・伊藤と再会したり。曇天極まる俺の青春に光が差し始めた……はずなのに、なんでいつも傍にいるのは真央、お前なんだよ。うっとうしいほど可愛い彼女と、失格男のひねくれラブコメ。

■著者
石山雄規さんは、第22回[春]スニーカー大賞《優秀賞》を受賞し、本作でデビュー！　いきなりこのジャンルでの勝負するとは、すごい方が出てきましたね。
■イラストレーター
イラストのｂｕｎ１５０さんは、電撃文庫にガガガ文庫、ファンタジア文庫など、多レーベルでラノベ絵師をやられているイラストレーターさん。「武に身を捧げて百と余年。エルフでやり直す武者修行」が有名作でしょうか。

新作紹介やコラムがもっと見たい方はこちらから

⇒このライトノベルのスタッツはこんな感じ

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そして私の評価はこちら
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読みづらいので簡素にしていく方向です。
※試し読みとはいえネタバレを嫌う人もいると思いますから･･････工夫します。

■ジャンル
基本的には、変態キャラ、変態的表現が多いラブコメ。類作だと「暗黒騎士を脱がさないで」や「ぼくの日常が変態に侵蝕されてパンデミック!?」「陰からマモル!」「可愛ければ変態でも好きになってくれますか？」や「ネトゲの嫁は女の子じゃないと思った?」などが思い当たる。
　ただ、本作はタイトルとは裏腹に、文章やストーリーに、頭のおかしい点があるわけではないので、「ネトゲの嫁は女の子じゃないと思った?」「可愛ければ変態でも好きになってくれますか？」の系統かなというところ。キャラや行動は変態が多く、表現もやや変態でちょいエロだが、ストーリー部分は普通のラブコメになるだろうと予想する。

■ストーリー
メインヒロインが、主人公の思い描く完璧な美少女像というところが若干引っかかる。やっぱりオカルト的な何かが蠢いているのだろうか。それに加え、憧れていた先輩からデートのお誘いまで。全て小学生のヒロインと探し物をしてから起きている。
　ただ、逆に言えば、今まで好意を持たれていた人々が、事前に主人公を調べていたり、ストーカーの出現で焦った先輩がデートに誘ったり、必然的なことが偶然に重なっただけにも見える。
　自分に自信がない主人公は、オカルトのせいと考えていく可能性が高いが、実はそんなの関係なくて、その考え自体が勘違いなのに、ねじれながら話が展開していくかもしれない。

■気になった点
　読者を選ぶ作品であることが気になった。万人受しないジャンルなので、少数の読者たちをツボにはめる必要がある。プロモーション的にはあまり成功しているように思えないが、優秀賞を取った作品でもあるので、もう少しプッシュしても良かったのではないだろうか。
　あとはわりと真っ当な話なのに、タイトルとマッチしてないところ、そして結末が、真っ当に終わるかが心配だ。

■総評
個人的には好きなお話でした。結局都合のいいヒロインたちとのラブコメというところですから、ちやほやされたい系ラノベ読者にとってはいい小説だと思います。生涯未婚率が高くなり、ラノベ読者も高齢化している昨今、幽霊でも、ストーカーでもいいから好きになってほしいと思っている読者に刺さる作品なのでしょう。
　この手の小説は、表現方法だったり、登場人物だったりの面白さとお色気・エロさのバランスを取るのが難しいと思うのですが、まともな話になりそうなので、普通に楽しめそうでした。ちょっと変態的小説に手を出したい人にオススメの導入所と言えると思います。
・変態的ラノベに興味がある人
・ぶっ飛んだ設定が好きな人
・変態でも可愛い登場人物が好きな人
・なんでもいいからちやほやされたい人

上記の人にはオススメだと思います。