リア充にもオタクにもなれない俺の青春☆新作ライトノベル紹介☆試し読み(99)
毎回新シリーズライトノベルの試し読みから新作を紹介する本コーナー
今回は、このラノベ「リア充にもオタクにもなれない俺の青春」をインフォします。
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■簡単な感想
オタクにもリア充にもなれない、中途半端さを楽しむ。両方を良いとこ取りしていくラブコメ。両方の属性のヒロインにちやほやされて、幸せな気持ちになれそうな作品です。
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詳しくは公式で⇒リア充にもオタクにもなれない俺の青春|電撃文庫公式サイト
リア充は読むな! オタクも読むな!
これはどちらにもなれない「俺」たちの青春ストーリーだ!一奈々子(にのまえ・ななこ)。オタク女子。3ヶ月ごとに「嫁」が変わるタイプの絵師。おどおど小動物系の美少女。口には出さないけど、俺は密かに≪イナゴさん≫と呼んでいる。
上井恵久(かみい・めぐ)。リア充女子。カラオケでタンバリン叩いてた人。いつもいい匂いがするクール系の美少女。こっちも口には出さないけど、俺は密かに≪ウェーイさん≫と呼んでいる。
クラスこそ一緒だけど、イナゴさんも、ウェーイさんも、俺とは別世界の住人だ。リア充でもオタクでもない俺は、きっと深いかかわりを持つことなく終わるんだろう。
……そう思っていた。あの夜、あの公園で、あんな秘密を知ってしまうまでは。
2017年、オタクがメジャーになりすぎた時代。何にもなれない「俺」たちに贈る、新・青春ラノベ開幕!
⇒このライトノベルのスタッツはこんな感じ
そして私の評価はこちら
読みづらいので簡素にしていく方向です。
※試し読みとはいえネタバレを嫌う人もいると思いますから・・・・・・工夫します。
■著者
弘前龍さんは、2013年デビューで、何作か出されている新進作家さん。確認した所、著書に「俺のかーちゃんが17歳になった」があるようです。元祖お母さんヒロインは、「通常攻撃が全体攻撃で二回攻撃のお母さんは好きですか?」ではなく、コチラだったのですね。
■イラストレーター
冬馬来彩さんは、「異世界でアイテムコレクター」「このたび、勇者はモン娘をアイドルへ導くことになりました 」などで有名なラノベ絵師さんです。線が細やかで、精緻なタッチの女の子のイラストが得意そうな方ですね。いずれにしてもヒロインキャラがカワイイですね。
■ジャンル
いわゆる青春ラブコメ。感覚としては「やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。」や「青春絶対つぶすマンな俺に救いはいらない。」の進化系タイプで、描いているテーマは「ゲーマーズ!」に近いように思われる。「オタサーの姫と恋ができるわけがない。」や「中古でも恋がしたい!」のようにオタク活動に精を出すわけでもなく、かと言って「オタリア」のようにリア充になろうと頑張る話でもない。
いわゆる、リア充っぽい活動と、オタクっぽい活動。両方のいいとこ取りをしようという設定。それはヒロイン二人の属性を見てもよく分かる。おどおどしているけど実は美少女なオタク系おどおどヒロインと、見た目派手だけど、実は優しくて気安いギャル系ヒロイン。
そもそも、自分はオタクだ! リア充だ! と、明確に言いきれる読者も少ないと思うので、本作は多くの人の支持を得られる要素を持っている。
■ストーリー
今後の展開は不明。両ヒロインからチヤホヤされて、マイルドオタク、マイルドリア充として、しばらくどっちつかずとなるだろう。ただ、どこかでどちらかを、誰かを選ぶ展開になるから。そのポイントが、ストーリー上のどの場面で、何をきっかけにして引き起こっていくかで、面白さが増すか減るかするのではないかと思う。
今のところ確実に予想できるのは、主人公一人を、タイプの正反対なヒロイン二人が奪い合う展開になりそうというところだけ。
■気になった点
これから何が起こっていくかは分からないが、いい意味でも悪い意味でも、置きに行ったような作品。当然読んでいて非常に心地よいし、読みやすい。今のところぬるま湯といった感じか。今後を考えると、どこかにアクセントや、人間関係のゴタゴタが入ってくることになるだろう。
ただ、そういうエピソードを作って、ソフトオタクと、ヘビーオタクの間にある壁や、オタクと、リア充の間にある壁に、切り込んでいったとしても、どれほど支持を得られるかは未知数。
このまま、ぬるま湯に浸かっていたいとも思うし、すれ違いのラブコメをハラハラしながら見たいという気持ちもする。私の気持ちも中途半端になってしまった。
■総評
オタクがステータスになる時代がくるとは、というのが最初の感想。「ソードアート・オンライン」以降、ゲームのトップランカーがステータスになる時代にびっくりしたものですが、オタクがリア充と並ぶ2大ステータスになるとは、思いもよらなかったです。
さて、本作の主人公は、何というか大げさな人物ですね。オタクもリア充もこんなに苦労してなるものではなく、そんなに大真面目になって、オタクとかリア充とか規定しなくても、と苦笑してしまいました。
ただ、こういう感覚って、確かに中高生の時にあったなって、別にありのままの自然体でいればいいのに、変に自分を型にはめようと努力してみたり、どこかに所属しないと不安で仕方なかったり、そんな等身大の中高生を描いた作品です。
まあ、実際は、中途半端なところで、両方のいいとこ取りをして楽しむ主人公のイチャイチャを見ていく話なのかな。両方の属性にちやほやされる展開は、読者としても確かに、嬉しい。
・自分は欲張りだと思う方
・正反対の属性のヒロインを楽しみたい人
・オタクともリア充とも言えない方
・時々自分がわからない人
上記の人にはオススメだと思います。
最後にもう一度、そんな本作みなさまよろしくお願いします!
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