ライトノベルインフォ

オタク歴10年以上のryuhyoiが、注目の作品を紹介しつつ、備忘も兼ねたブログです。

Eクラス冒険者は果てなき騎士の夢を見る☆新作ライトノベル紹介☆試し読み(115)

毎回新シリーズライトノベル試し読みから新作を紹介する本コーナー
今回は「Eクラス冒険者は果てなき騎士の夢を見る「先生、ステータス画面が読めないんだけど」」をインフォします。
Eクラス冒険者は果てなき騎士の夢を見る 「先生、ステータス画面が読めないんだけど」 Eクラス冒険者は果てなき騎士の夢を見る (ファミ通文庫)
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■簡単な感想
 なろう発、実は凄い系苦労主人公のオーソドックスなパタンのお話。ある意味で今の流行が分かる作品。そしてもちろん、本作にしか無い新しい要素も工夫されて散りばめられています。

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最低クラスの冒険者が、閃光のごとく強敵を薙ぎ倒す!

"ステータス"――それは神が与えし才能を示す唯一の指標である。この世界ではそれが人生のあらゆる場面で重視され、一生つきまとう。騎士団に入ることを夢見る青年ライは、認識できないステータスを持つことでまともな職にも就けず、万年Eクラスの冒険者に甘んじていた。しかし、その剣筋は並の冒険者には視認できないほど疾く、高レベルの魔物をも瞬殺する実力を持っていて――。 定められた宿命に抗う、最低クラス冒険者の英雄ファンタジー、開幕!

⇒このライトノベルのスタッツはこんな感じ
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そして私の評価はこちら
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読みづらいので簡素にしていく方向です。
※試し読みとはいえネタバレを嫌う人もいると思いますから・・・・・・工夫します。

■著者
 夏柘楽緒さんは、なろうで活躍されている作家さん。本作も同名作品の書籍化作品。他にも2作品がなろうに掲載されています。一応本作が商業デビューとなるようです。

イラストレータ
 森沢晴行さんは、結構と言うか相当有名イラストレーターさん。「とある飛空士シリーズ」「輪廻のラグランジェ」「英雄教室」「蒼穹のカルマ」など数多くのヒット作を出しており、ゲームのキャラデザでも活躍している絵師さん。

 

■ジャンル
 実は反則級の強さを誇るが、対外的には万年Eクラス冒険者というのが本作の主人公。この手の主人公が登場する作品(=評価は低いが実は最強)が流行り始めたのはいつからだろう。「伝説の勇者の伝説」とか、古い作品を上げればきりがないが、最近の型の元祖は「魔法科高校の劣等生」ではないだろうか。

 特に、主人公が能力を隠していたり、ただチートだったりするではなく、単に主人公の固有能力が、作中の世界では評価されないタイプは、「魔法科高校の劣等生」以降に広がっていったように思う。

 至近では「逆成長チートで世界最強」「ニューゲームにチートはいらない!」だったりが近いか。ただ、ステータスウィンドウがバグっているという発想は極めて新しく、この作品独自のものと思われる。特に、文章中に表が出てくるのは驚いた。同時に非常にわかりやすく、今まで何故この手法を取らなかったのか疑問にも思った。

魔法科高校の劣等生(1) 入学編〈上〉 (電撃文庫) ニューゲームにチートはいらない! (GA文庫)

 

■ストーリー
 この手の作品は、不遇スキルで明るく楽しくチートする「VRMMO学園で楽しい魔改造のススメ」系とは違って、苦労してきた主人公が報われるタイプが多く、読者のヘイトが少ないのが特徴。物語も、主人公の圧倒的な強さを活かすアクションと、周囲に少しずつ実力が認められていくストーリー部分が組み合わさって展開していくように思われる。

 自分自身でもステータスを確認できず、綱渡りでモンスターと戦う状態は、リスキーさを多分に含んでいるので、主人公が無理してうわぁーっ、あぶなーいって展開にもなってきそう。

 あとは、主人公と幼馴染に横恋慕していた少年がストーリーに絶対登場してくるだろうから、性格が悪いままエリート街道をひた走る傲慢な騎士がどう登場し、やっつけられるかが楽しみ。

ノーゲーム・ノーライフ 1 ゲーマー兄妹がファンタジー世界を征服するそうです (MF文庫J) VRMMO学園で楽しい魔改造のススメ~最弱ジョブで最強ダメージ出してみた~ (HJ文庫)

 

■気になった点
 主人公が読者の身近まで降りてきている作品が増えてきている。心理的、精神的な距離はかなり近いだろう。かつては、神話の英雄っぽい主人公が活躍するストーリーが、まさに「his story」だったわけだが、「とある魔術の禁書目録」の上条当麻さん以降、主人公には弱点がないと叩かれるようになった。それも本作くらいが極地だろうと思われる。不遇をかこち、苦労する主人公も、度をすぎれば、くどさとわざとらしさを醸し出してしまう。今後は危険度が増していく。



 

■総評
 純粋に感心した点として、本文にステータス画面を表図として表現したのは凄いと思いました。同時になぜ今までこの形を取ってこなかったのかとも思いましたが。従来は、縦書きでスキルを羅列することが多かったのですが、本作の方法は非常にわかりやすいです。

 さて、本作は、最近出版される「なろう発作品」の典型例のような作品となっています。ある意味この形が標準だと思いましたので、ここで紹介させていただきました。ストーリーとしては、本作は標準よりもやや起伏が激しいタイプだと思いますが、評価は低いが実は最強の主人公というモチーフは今の流行と言えるでしょう。

 本作はステータス画面文字化けを特徴としていますが、もうこのジャンルの底は見えたかなという印象。流行り廃りもドンドン移り変わっていくと良いですね。

・なろう発作品が好きな人
・不遇主人公が活躍する作品が好きな人
・評価は低いけど実は最強が見たい人

上記の人にはオススメだと思います。

最後にもう一度、そんな本作みなさまよろしくお願いします!

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