ライトノベルインフォ

オタク歴10年以上のryuhyoiが、注目の作品を紹介しつつ、備忘も兼ねたブログです。

ライトノベルのヒット率☆コラム(1)

ここまで、新作の試し読みについて諸々を書いてきました。
当ブログの執筆に当たって、新作試し読みの記事を書きはじめたのは、新作、新シリーズについて少し思うところがあったからです。

86―エイティシックス― (電撃文庫)  通常攻撃が全体攻撃で二回攻撃のお母さんは好きですか? (富士見ファンタジア文庫) 

ライトノベルのヒット率について、皆さんは考えたことがあるでしょうか。

昨年度(2016年4月~2017年3月の間)を例にとってみるので、男性向けライトノベルの新作(新シリーズ)は1年でどれくらい発売されているかを
ちょっと予想してみてください。

 

小さいところから、 

100?

 

まあ、そんなに少ないわけはないでしょう。

 

 

 

 

200?

 

 

 

そろそろでしょうか

 

 

 

 

300?

 

 

 

 

いやいや、まだまだ

 

 

 

 

 

 

400!

 

 そう、実際は約15レーベルから400ほどの新シリーズが出ているのです。なお主要5レーベルでは、月に3~5作、新作を出してようです。多いと感じますか? 少ないと感じますか?
 私は結構な数だと感じます。

 なぜなら、新作はゼロからプロットを作成し、イラストレーターやデザイナーの選定、その他規格も全て新たに作るため、既刊作品の約2、3倍の労力が必要となるからです。

 そして、有名で優秀な作家さんや、イラストレーターさんが必死に苦労して作品を作り上げたとしても、売れる保証なんて全くありません。それなのに出版社は月に3~5作、ラノベ界の将来へ向けて投資をしています。ラノベファンとしては非常にありがたいですね。

ラノベのプロ! 年収2500万円のアニメ化ラノベ作家 (富士見ファンタジア文庫)  編集さんとJK作家の正しいつきあい方 (富士見ファンタジア文庫) 

(↑別に有名クリエイターを使ったのに……とは言ってません)  

 そして年間400作品のうち、皆さんは、どれくらいの1巻が一応成功レベルまで達しているか、ご存知でしょうか。
(壁としては4巻、7,8巻あたりにもっと大きな壁がありますが、その辺はまたブログ書きます)

 ひとまず1巻の初週売上で4巻以上続けられるラインに載った作品は、年間50シリーズ。約12.5%の勝率。このうち継続率等で脱落するものや、初動の伸びが少ない重版作品を考慮すると、約15%

 あくまで4巻まで、小ヒットの部類。それですら15%
(ちなみに1巻だけで判断するのは難しいが、このうち7,8巻まで行きそうな作品が約3%。アニメ化とかまでしそうな作品は、0.7%ほど)

 それ以外の85%の作品は、1巻の売上をみて、打ち切りに向けた「俺たちの戦いはこれからだ」エンドの制作に取り掛かることになります。

 作家、イラストレーター、編集者、営業、書店員その他が「これは絶対売れるはず」と確信していて、数字を見て、なぜだ!? となる作品でもそうなるわけです。

どれだけ狭き門なのかわかられたかなと思います。

 

妹さえいればいい。 (ガガガ文庫)  エロマンガ先生 妹と開かずの間 (電撃文庫) 

 勝ち残った15%は、確かに面白いです。出来も良くて素敵なイラストでも飾られていて、ストーリーも面白く、まさに良作といったところでしょう。

 しかし、残りの85%にだって、もっと沢山の良作が含まれていたりします。売れなかった作品は、どこかに欠陥はあるかもしれませんが、中には、運が悪かったから売れなかったというもの、時代がついてこなかった(初週売り上げで判断されるので、あとから浮かび上がってくることは99.9%ありません)ものも多数あるわけなのです。

そんな作品をここで紹介したい

その思いから、新作試し読みの記事を書かせていただいております。
みなさんはこの事実についてどう思ったか。ご意見をコメントにいただけると幸いです。

 

※ちなみに先にあげた50作品については、選出方法も含め、気になる方もおられるかと思います。下記の記事に作らせていただきました。

新作紹介やコラムがもっと見たい方はこちらから

lightnovelinfo.hatenablog.com 

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