オレ、NO力者につき！☆新作ライトノベル紹介☆試し読み（２２）

５月１０日発売！

メーカー希望小売価格：610円＋税

安定感のあるラブコメ！！

まずは、タイトルとイラストから

主人公だけ特殊能力がない!?
笑いとドキドキのファンタジック学園コメディー!!

　人類のほとんどが、なんらかの特殊能力を持つようになった現代。神様からの贈り物という意味を込めて、この能力は『ギフト』と呼ばれている。当然、オレのまわりの人たちも、みんな『ギフト』を持っている。ただ一人の例外、そう、オレを除いて……。
　昔はこの現実に悩んだこともあったが、今は別になんとも思っちゃいない。だけど、いるんだな、そんなオレにいらぬ同情をする連中が。たとえば、オレが通う青葉高校の生徒会長とかね。悪気がないのはわかるけど、それってほんとにありがた迷惑ってやつ。だからオレは証明してやらなきゃならない。『ギフト』のない異常な人間のオレでも、オレらしく学校生活を楽しめるってことをね。みんなもこんなオレを応援してくれよな。

⇒このライトノベルのスタッツはこんな感じ

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基本的には日常系ラブコメ。当初のイメージだと、「異能バトルは日常系のなかで」的な感じの設定になるのかなと思ったが、登場する異能者がしょうもない能力ばかりなので、少し設定が特殊なラブコメかなと。バトルがどの程度入ってくるのか、入ってこないのか。主人公が無能者であるために、周囲から受ける同情や蔑みをどの程度入れるか、入れないか。によって、ジャンルが変動する。

無能者のハンデをものともせず、明るく前向きに生きる主人公には好感が持てる。コミュニケーション能力も高く、カワイイ幼馴染と、気のいい友人たちに囲まれて幸せそうな、リア充のイメージ。ただ、蔑みや同情、妬みなどが元で厄介ごとに巻き込まれていくバトル的展開と、主人公を取り巻く女性たちとのイチャイチャロマンスのラブコメ的展開の２つの要素が物語の主軸になっていくのではないか。ちやほや系の完結した関係の中で繰り広げられる箱庭的テンプレラブコメではなく、主人公のがんばりや努力に応じて広がっていく関係の中でラブコメが展開されていくストーリーになるかのなと思う。かっこいい主人公の成長物語が好きな人はいいかも。

僕にお月様を見せないで(1)　月見うどんのバッキャロー<僕にお月様を見せないで> (電撃文庫)

■総評
非常にスタッツの書きやすい小説でした。設定がすっきりしていて読みやすく、書きたいことが明瞭な小説なのかなと思います。最弱が最強に勝つ。都合のいい女の子を配置する。という現代のトレンドをちょっとずつ取り入れつつ、それらの要素の主張を抑えて、好感の持てる主人公を配置。テンプレ系作品にある媚び媚びなエグ味や臭みを丁寧に灰汁取りした感じかなと思います。そしてこの作品ならではの要素も確実に入れてきているので、なかなかに御しがたいですね。
・阿智太郎さんが好きな人
・テンプレ要素は好きだけどテンプレはこりごりな人
・きれいなラブコメが読みたい人
・勧善懲悪なストーリーが好きな人