ライトノベルインフォ

オタク歴10年以上のryuhyoiが、注目の作品を紹介しつつ、備忘も兼ねたブログです。

あのねこのまちあのねこのまち☆新作ライトノベル紹介☆試し読み(79)

毎回新シリーズライトノベル試し読みから新作を紹介する本コーナー
今回は、このラノベあのねこのまちあのねこのまち」をインフォします。

あのねこのまちあのねこのまち
あのねこのまちあのねこのまち 壱 (講談社ラノベ文庫)
8月2日発売!
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メーカー希望小売価格:620円+税

詳しくは公式で
ラノベ文庫|既刊案内(シリーズ一覧)|講談社コミックプラス

第6回講談社ラノベチャレンジカップ≪大賞≫受賞作品
不思議な悩み、解決します。
恋も呪いも何でもござれ。
かなり笑えてちょっと泣ける、おかしな現代妖怪譚、開幕~
駅では電車が素通りし、地図にあるのにたどり着けない町、夕霧町。びっしりと生えた大根が道を塞ぎ、地蔵が抜け道を教えてくれるこの町には、一匹の猫がいた――。ポルターガイスト現象に悩む高校生・墨染幸一は、たまたま夕霧駅に降り立ち、相談屋を営む少女・フミと出会う。彼女の店にはいつもフシギな相談が。影が消えたり、角が生えたり……。「私は何でも解決出来るからね」と笑うフミに振り回され、幸一もおかしな町を駆け回る! ヒトもアヤカシも恋も呪いもハッピーエンドにするために!! しかし、やがて幸一は知る。のんきに茶をすする彼女の、あくびに隠れた哀しい祈りを――。とっても愉快でちょっぴり切ない、脱力系お悩み解決ファンタジー!

■著者
紫野一歩さんは、第6回講談社ラノベチャレンジカップ『大賞』を受賞し、本作でデビューした作家さん。本作は、新人作家さんとは思えないほどの筆力と構成力みられる作品だったように思いました。
イラストレータ
イラストの旅空さんは、商業作品は本作がデビューでしょうか? 雰囲気のある背景やイラストに特色が有る方だと思います。また黒目部分の書き方が非常に特徴的ですね。

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⇒このライトノベルのスタッツはこんな感じ
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そして私の評価はこちら
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読みづらいので簡素にしていく方向です。
※試し読みとはいえネタバレを嫌う人もいると思いますから・・・・・・工夫します。


■ジャンル
かし系お悩み相談ミステリーの系譜の作品。なのでもちこまれる相談は、幽霊や妖怪などの心霊現象がメインになり、それを解決していくミステリーになるだろう。
 雰囲気としては、「夏目友人帳」が一番、近いように思う。他には「化物語」などの西尾維新系。男男コンビでは有るが夢枕獏の「陰陽師」とか。

夏目友人帳 1 (花とゆめコミックス) 化物語(上) <物語> (講談社BOX)

くは少女向けの「ゴーストハント」や「心霊探偵・八雲」などに多かったような気もするが、振り回すのが男性から女性に、ふり合わされるのが女性から男性に変わってきているようだ。最近実写ドラマ化までされた「櫻子さんの足下には死体が埋まっている」もそうだった。

心霊探偵・八雲 赤い瞳は知っている 櫻子さんの足下には死体が埋まっている (角川文庫)


■ストーリー
話完結の、心霊系ちょっといい話の短編集を中心に、全体が緩やかな繋がりを持っていて、最後にクライマックスが待ち構えている形の構成になるのかなと思うところ。ちょうど夢枕獏の「陰陽師」がこれに近い構成か。
 そうでないとすれば、(試し読みでは一章が90pほどだったので)2話構成、ないし3話構成で長尺にし、あまり関連付けはされないで、つ1つのストーリーをより深く描いていく可能性もある。
 いや〜そんなに複雑な設定やガジェットがあるわけでもないのに、1章では思わず涙ぐんでしまった。著者の筆力はすごいと思う。

陰陽師 生成(なまな)り姫 稲川淳二のすご~く恐い話 -ベストセレクション-


■気になった点
 難しいところではあるが、設定上の深みはあまり感じられない。妖怪たちが跋扈する風景や、妖しさの具体的なところ等の情報量がやや少ないように感じられた。個人的には「墨染」だったり「まほろば」だったり好きだったがw
 今後ミステリー要素が色濃く出てくると思うが、それを解決するためのガジェットだったり、知識だったりをどのようにして描いていくかが見ものになるかなと思うところ。
 まあ、不思議な怖い話を紹介して、あまり解決方法は触れない稲川淳二スタイルもありかもしれない。





■総評
ん、いい話でした。1章だけですが、こういうほのぼのとした中で心温まる話が書ける作家さんって少ないですよね。著者さんは貴重な才能をもっているかただと思います。
それはそれとして、最近幽霊モノのラノベが増えてきているように思います。(夏、だからですかね。ただ幽霊が一番売れるのは5月刊なんですけどね「東京レイヴンズ」や「カンピオーネ!」等も)
 本作はバトルシーンも少なそうなので、純然たるスロー系お悩み解決モノですが、確かにこの切り口は最近見ませんでした。「君の名は。」もこういう世界観ですし、ブームなんですかね。今の時代のニーズにあっていると思います。
・久々にいい話を読みたい人
・心がほっこりあたたかになるお話が好きな人
・読後に優しい気持ちになれる本を探している人

上記の人にはオススメだと思います。

最後にもう一度、そんな本作みなさまよろしくお願いします!

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